2018年11月。
今回タイに訪れた1番の理由は、念願であったロイクラトン祭りに参加することだった。
歴史について
ロイクラトン祭りとは、タイの旧暦12月(新暦10月〜11月頃)の満月の夜、川の恵みへの感謝と自分にある穢れを流すため、ロウソク・線香・花などで美しく飾ったクラトン(灯篭)を、川に流すことを「ロイクラトン」と呼ぶ。
これはチェンマイに限らず、タイ全国で行われる行事だ。
そしてチェンマイでは、このロイクラトン祭りは「イーペン祭り」と呼ばれ、チェンマイ市内を流れるピン川に、色々な形のクラトンを流す光景を見ることができる。
これとはもともと別の行事だった、コムローイと呼ばれるランタンを空にあげ、1年の終わりに豊作と収穫を祝い、ブッダへの感謝を伝えるイベントがあったようだ。
このお祭りはチェンマイのサンサーイ地方で行われており、サンサーイ祭りと呼ばれていた。
サンサーイ地方(郡)はもちろん今でもあり、チェンマイ旧市街から見て北東に位置している。
この二つの行事を同時期に合わせ、チェンマイでの一大イベント「イーペン・サンサーイ祭り」となったようだ。
このタイの伝統的なお祭りは非常にその光景がきれいなので、特にコムローイを飛ばすための大きなイベントとなっていて、外国人に人気が出ている。
街中でも個人でポツポツとコムローイが上がる光景はみれるらしいものの、有料のイベント会場での同時打ち上げが凄いということで興味があり、こちらに参加をしてきた。
参加のためのチケットについて
今年2018年は11月22日にイベントが行われたが、実際に会場に入るためのイベントチケットを購入をしたのは、約3か月前の9月15日だった。
正直これでも結構遅く、なんとかぎりぎりで手に入れれたな。という印象だった。
このチケットが非常に高額で、今回購入できたもので5500バーツ(日本円振り込みで19,800円)だが、それでも人気でこのチケットの購入自体がわりと難しい、そんなイベントとなっている。
そして商売としてこのお祭りが成功を収めているせいか、本来のイベント会場以外にも数か所、別のイベント会場が出来ている現状だ。
8月頃からすでに、タイ現地の旅行会社での販売受付についてチェックしてていたが、日程確認中という内容で掲載がされているだけだった。
そして9月に入りある日突然、「規定枚数に達したので販売終了」という内容に変わっており、チケットの販売がされていない様子だった。
この時点で、日本で集合して参加するツアーや、現地でホテル付3泊4日とかそういうツアーはまだ販売をしていた。
しかしこれらのツアーがまた高く、そこまでしていく価値があるのか?という葛藤があった。
そうした中、運よく現地のナラツアーという会社で、イベントチケットと往復送迎付きという一番欲しかったチケットが売っており、即購入をした。
「イーペン・ランナー・インターナショナル」という名前のものが最も古く、皆さんがよく見る写真の光景を見ることができるイベントだ
そうして運よく手に入れたチケットを持って、今回イベントに参加をしたが、感想としてはコムローイ打ち上げの瞬間は圧倒的で、1度と言わずもう1度か2度行きたいなと思うくらいの光景だった。
機会があれば、ぜひ参加をしてほしいイベントとなっている。
来年以降のチケットの購入については、とりあえずインフォメーションが出たら、まず旅行会社にメールを送ってみて連絡を取るのが良いだろう。
オンラインでの販売は購入タイミングが難しそうなので、まずは連絡をしてなんとか枚数を取り置きしてもらう、そんな行動が必要なのかもしれない。
当日の様子


宿泊していたゲストハウスからは距離があったが、散歩をしながら食事もしつつ、1時間ほどかけて徒歩で最終的に行ってしまった。
14:00にこのホテルに集合をし、お弁当や入場チケットの配布、コムローイの打ち上げ方などを簡単に説明をしてくれた。
▼10階のホール
14:00過ぎには大きなホールにかなり多くの人、おそらく300人ほどが集まっていた。
そしてここに集まったゲストのほとんどが日本人だった。
想像とは全然違った雰囲気だったが、手はずもよく安心はできた。
説明の前に配られたチケット。これがないと会場に入れない。
一部チケットがなくてもこっそり入れるという噂もあったが、チェックポイントも思ったより厳しく、周りの柵も高くかなり無理をしなければいけなさそうだ。
現地での席が決まっているので、なくすと大変だろう。
説明中、待機中にたべる軽食とお弁当もついていた。
そして14:30から説明が始まり、30分ほどで終了。
会場についた後の流れ、食事場所、トイレの便利な場所、コムローイの打ち上げ方などが中心だった。
そして各グループ(1組10人ほど)に分かれてミニバンにて現地へ向かうことに。
15:20分ごろにホテルを発車し、40分ほどかかり現地に到着した。
↑現地の駐車場は、ほかの旅行会社のツアーも重なりミニバンだらけだった。
↑現地の会場はこの辺だった。
イベント会場の様子
↑駐車場からは、ずっと決められたグループで移動をした。5分ほど歩いて入場口に到着。
↑チケットを見せ腕にハンコをもらい、それから再度チケットの確認(穴あけ)という徹底っぷり。まずここから誤魔化して入ることは不可能だろう。
入場口を超えると、お土産交換コーナーとその先に、食事場所があった。
最初に配られたチケットにGIFT券1枚とFOOD券5枚があり、ここで使えるシステムだ。
↑お土産バックには水、バナナチップス、袋、おしぼり、使い切りの虫よけジェル(使ってしまって写真には無い)、それと右にあるスカーフだった。
毎年、デザインや中身が変わるようだ。
ここから約1時間後に、同じ場所に集合して会場まで行くが、それまでは自由行動だった。
このエリアでは民族衣装で撮影をしたり、演奏のイベントなんかもしていた。
そして一番奥に食事のブースがった。
しかしそこは、大混雑!メインっぽい食べ物は長蛇の列だった。
↑しゅうまい。
基本的に食べ物がチケットと交換で、ドリンク類はチケットなしでも飲むことができた。
↑カオマンガイ、パッタイ、フライドチキン、あたりはかなり混雑していて、どの列がどの食べ物に並んでいるかよくわからない状態だった。
毎年こんな様子なのか?運営さん頑張ってよ。と言いたくなるレベル。
味は普通においしかった。
↑ドリンクは取り放題、一部デザートなどはもう売り切れていたものもあった。
結局人が多すぎて疲れてきたので、5枚すべて使うことができずに退散をした。
来年はスムーズにとれるよう祈っていようか。
途中、このような民族衣装を着た人たちが踊ったり記念撮影もしていた。
最初にあったコムローイの看板と写真をとるのもこの行列。
解散から集合までの1時間の時間では、正直きついなと思った時間配分。
もう1時間早く現地に到着して、現地での滞在を長くしても十分過ごせるかと感じた。
そしてグループのメンバーが集まり、打ち上げ会場へと移動。
10分ほど歩いて座席に到着。この時で17:45だった。
事前にきれいな写真が撮れるスポットを調べていったが、すでに先客がおりいい場所は取られていた。
やはりのんびりツアーでくる場合は、厳しいかと感じた。
せめて先ほどの食事の1時間をなくして、先にこちらに来て場所取りをしとけば!と後悔。
旅行会社の人によると、ここでの座席数は約3000席らしい。広場いっぱいに並べられた椅子。
良い写真スポットと思ってチェックしていたのが、上の二か所だ。
1つ目が池の横で、コムローイが上がる瞬間池の水と反射をしてきれいに取れそう。しかし自分が行ったときはもう淵の場所はすべて取られており、2列目で撮影が必要な状態に。
そして2つ目が少し高いところ建物横からの撮影で、会場全体を見れそうないいスポットだった。
ここに待っている人はぽつぽつといる様子が写真でも分かるが、すでに場所取り用の三脚がぎっしりと並べられていた。
やはり撮影するタイミングは夜での撮影なので、間違いなく三脚は必須だろう。
配置された自分の席はこんな感じ。2席ペアになり2つのコムローイが置いてあった。
そして、椅子の前にある火付け棒が用意されており、ここに点火して燃やして熱をためて飛ばすのだ。
コムローイの点火が20:00ということで、約2時間神聖な空気の中、お経などを唱えて過ごす。
19:30頃から会場外でのコムローイ飛ばしが見られ、遠くに多くのコムローイを見ることが出来た。
結構思ったよりもばらけず、固まって登っていってたのがとても印象的だ。
その時の動画での様子はこのような感じ。
そしていよいよ20:00頃、点火棒に火をつけだして20:10その時は来た。
教えてもらったやり方を思い出し、中心にある燃料に火をつけて準備をする。
フライング気味に打ち上げる人もいれば、コムローイを燃やしてしまう人。
いろいろあったけど、ついに「あの光景」を見ることができた!
席に置いた小さい三脚に固定したコンデジで撮った動画は、こんな感じ。
コムローイは計2つあり、1人1つある。1つ目は横の人と協力をして打ち上げ。
2つ目はほかの場所に移り、写真を撮ってみた。
座席から走って移動し撮ってみた、池のふちからの写真。
反射具合が物足りないが、実際は非常にきれいだった。やはり最前列で待つかいがありそう。
途中には花火も上がり、池のふちからは追い出されてしまったが、間近で打ちあがるところを見ることができた。
写真の撮影と、コムローイの打ち上げとでどちらも集中ができなかったが、もし次に来るときはしっかりと準備をして、1か所で集中して写真を撮りたいと強く感じた。
そんなこんなで、あっという間の30分。
20時45分には解散となり帰宅を始めた。
帰りはツアーのミニバンで渋滞するかと思ったが、全然そんなことはなく1時間ほどで、「インペリアル・メーピンホテル」につき解散をした。
初めてのイーペン祭り、いつまでこのスタイルで続くかわからないが、ぜひ来年も参加をしたい楽しいイベント。
とにかくお勧めのお祭りの一つで、写真では感じることのできない現場でのリアルな打ち上げ体験は一生の思い出になるくらい素晴らしい時間だった!