トラブル

約3年間の海外旅行生活の中で起きたトラブルについてまとめてみた。これから海外へ旅行に出られる方へ、少しでも参考になれば幸いだ。

結果として、大きな病気や事故などは幸運にも遭わなかった。ただ、盗難・窃盗は人なみ?に洗礼を受けることに。自分の責任でもあるし、これが日本国内を旅行するのとはまた少し違うところ、と言う事もよく理解できた。

まず最初に言いたいことは、外旅行保険に加入しておいて、「本当に助かった・よかった」と言うこと。もちろん何もトラブルがないに越したことはないけど、自分では防ぎようのないトラブルも十分起こり得るので、お守り代わりにすごく役立つ結果となった。

もちろん行く地域や時期なんかにも大きく左右されるが、アジアでは交通系のトラブルや食事でのトラブルを良く聞き、南米では強盗やスリなどのトラブルを良く聞いた。

南米に関しては、ポケットに入れていたスマホをいつの間にかスられていたとか、強引な場合は数人がかりで首絞め強盗なんかも会うと、出会った人から何回も聞いた。

★身体的トラブル(病気、事故など)★

例えば、インドでガンジス川に沐浴に入り何かしらの菌を体内に入れてしまい病院送りになったとか、屋台の料理を普通に食べてとか、また慣れない辛さの食事で体調を崩す、日本人の体に合わない水で野菜を洗い、その野菜なんかでもお腹を壊す場合がある。

他にもタイではスクーターを借りて運転したが、海外での運転に慣れておらずその上道も悪く転倒をしたり相手にぶつかったりする事故も十分起こりえるし、またベトナムもなかなか交通ルールが守られておらず、車やバイクがひっきりなしに通る危ない道路を渡ったりする場面も出てくるだろう。

またバスのエアコンが効きすぎていて、夜行バスで風邪をひく場合もあったり、移動が重なると体調も崩しやすくなるのは間違いないと経験からも思う。こういう移動とかの疲れは余裕をもって行動をしたり、体調を整えてとか対応できるものも含まれてくるかな。

自分が経験したものを言うと、オーストラリアでのワーキングホリデー中、いつものように行っていた農作業中にいきなり頭が痛くなり気分がとても悪くなり、最終的に30分もしないうちに吐いてしまった事がある。

基本朝食は抜くか少しだったので、ほぼ胃は空だったのにそんなことが起きてしまった。

唐突に起こったことでびっくりしたし、人生で初めてあんな感じの嘔吐を経験した。その日までの炎天下での長時間労働による疲れもあったのかもしれないが、いつもの作業に比べて比較的楽な片付け作業中の出来事だった。

このことから言いたいのは、いつ何が自分の体で起こるか分からないく「いきなり」体調を崩す場合がある、と言う事だ。

その日はもう働くこともできず、結局代わりの人を呼んでもらい、仕事先のボスやメンバーには迷惑をかけることに。

翌日、近くの病院を訪れ診察をしてもらった。英語での対応だったがスマホの翻訳を使ったりして何とか訪れ受診することができた。

オーストラリアの健康保険にはもちろん入っておらず、診察だけで250~300豪ドルの支払い。(約3万円弱)
診察結果として、何かのウイルスがおそらく原因で体調が悪くなっているので、薬とかは特に出ず、「とにかく安静にして下さい」みたいな説明だった。
(その時の説明を、もっと詳しくどこかに残しておけばよかったな・・・)

この時の診察代も日本で入った保険会社に請求して、きちんと全額支払ってもらうことが出来た。

もし保険に入っていなければ、約3万円の診察代を渋って受けてなかったかもしれないし、結果として何もなかったけど、もしかしたら悪い病気になっており、発見が遅れてもっと悪い状況になっていたかもしれない。

★盗難、窃盗のトラブル★

盗難被害には3年間のうちに2回遭ってしまった。

1度目は、中国の新疆ウイグル自治区イリという町で。

朝早くに鉄道のイリ駅に着き、ホステルに向かうためにローカルバスへ乗り込んだ。駅はバス停の始発地点ということもあり、人はまばらで小さいバスに数人程度乗り込み、バス後ろの長椅子に座ることに。

約1時間ほどそのバスに乗りホステルが近くなるにつれお客さんは増えて、気づけば乗客で車内は満員状態。いざ自分が下りようとするバス停が近づいてきたものの、出るドアまで本当に人をかき分けて進んでいき、なんとかタラップにつくとズボンに入れてあった財布とコンパクトデジタルカメラが見事に無いことに気づいた。

ズボンのポケットに財布を入れるなんて・・・と思ってしまうが、それまで中国には四川省やチベット自治区と約1か月半位おり、街の雰囲気なんかも良く中国は思ったより安全だと思い込み、完全に油断していたのもあった。

パニックになり車内で騒いでも英語がここで通じるわけもなく、結局バスを降りてホステルの人に説明をして、警察署の場所を教えてもらい、盗難証明書を作成してもらうことに。

不幸中の幸いに同じ宿のゲストで居た中国人の方がものすごくサポートをしてくれて、また英語も話せる方で、一緒に警察署まで付いてきてくれて、本当に最初から最後まで助けてくれた。

向こうの現地の警察も英語は全く通じず、後々考えると自分1人では盗難証明書の作成は無理だったかもしれない。その中国人の方も、あなたは外国人だからこのような書類を警察がなんとか作ってくれたが、中国人なら聞き流されて相手にされていないだろうね、と笑って話してくれたのを今でも覚えている。

どこにいても人ごみの中でズボンの中に物を入れることは、本当に危ないと身をもって経験する事となった。

こちらも無事に新品のカメラ代、被害総額の約5万円が満額支払われることとなり、財布自体と中身の現金2万円ほどはもちろん保証はされなかったが、カメラの代金の保険金が戻ってくることとなった。

2度目は南米のエクアドルのキトで。

キトには比較的安全な新市街エリアと、少し治安が悪いが観光スポットが多い旧市街エリアがあり、自分たちは安全を取り新市街の宿を取っていた。

そしてこの時はキトのゲストハウスに到着後、早速街中に散策に行こうと一緒に旅行をしていた日本人と韓国人の方と荷物を置いて外出をしていた。

そして1時間もしないうちにゲストハウスに戻ってくると、なんとなく荷物の位置が不自然に感じカバンを見てみると、ざっくりとナイフのような物で切り裂かれているのを発見。

その時の写真がこちら。

自分が持っていた大型のキャリーケースは、ジッパーの金具に南京錠のような鍵がかけらることが出来るタイプで、もちろんこの時の外出時もカギをかけて出ていたが、キャリーの素材自体が硬い布のようなソフトタイプで、刃物を使われたらひとたまりもなかった。

この時は持っていたノートPC、コンパクトデジタルカメラ、バックアップ用のSDカードやUSBメモリ、外付けHDDを盗まれてしまう事に。

ほぼすべての現金とデジタル一眼レフは外出の為持って行っており、キャリーケースの中に置いていたノートPCケースごとやられ、そのケースの中に入れていたパソコン本体と、その他の上記のものがなくなっていた。

この時の被害総額が、約20万円。

さすがにこの時は血の気が引いて、ああもう海外旅行はここまでか・・・という感覚になってしまった。

とりあえず宿の人を呼んで警察を呼んでもらい、事情聴取を受けることに。恐らく犯人は隣の部屋のコロンビア人2人組だろうとのこと。しかしもうチェックアウトをしており、どこにいるのかはわからず。

結局犯人は捕まったのかは分からずエクアドルを出国したので、どうなったのかは不明のまま。

ただ不幸中の幸いで、約2年半の旅行中の写真は別のHDDに残っており、それはPCケースではないキャリーケースの別の場所に置いておりそれは盗まれていなかったので、奇跡的にほぼすべてのこれまでの写真データは残ることとなった。

このバックアップのおかげでこの事件の前の数日間、バックアップを取っていない写真だけが無くなるというラッキー?があった。

今となっては本当に基本的なことだが、HDDのバックアップで2重3重でデータを残すことや、お金を分散する大事さは、いまでも忘れずに気を付けていることの一つだ。

そんなこんなで、ここでも警察に盗難証明書を作成してもらい日本の保険会社に提出をし、幸いなことにほぼ満額の保険金を受け取ることが出来た。

写真データが残っているのがやる気を復活させ、なんとか続けて旅行することに。

帰国予定まではまだ2か月半ほど、残りの南米数か国を回る予定だったが、ここからはノートPCはもう持たず、撮った写真データの管理はその先々で、知り合いにPCを借りたり、宿の人に借りたりと、バックアップのHDDを再度別の物を購入し保存をするようなやりくりをして、なんとか最後まで旅行をして回ることが出来た。

結局約3年間で、上記の3回について保険を使う事となった。

おおよそ年間で約10万円ほどの海外旅行保険費用、特に携行品の保険を付けていたのが非常に大きい。

保険費用が3年間で総額約30万円、そのうち保険で戻ってきたのが約28万円と、ほぼイーブンな結果となってしまった。

こんなこともあり、自分は本当に保険に入っていてよかった!と思える海外旅行となったのだ。

まとめ

ここで紹介したトラブルはほんの一例で、書けばきりがないくらい大小様々なトラブルに巻き込まれている。

基本的に初めて訪れる海外の国は、「地球の歩き方のトラブル事例」を細かく見ることが大事だと思う。個人的にはそのためだけに本を買うのも全然あり、保険という意味では安いかなと感じる。

旅行の教科書(地球の歩き方)に乗るような、ベタな詐欺やぼったくりなんかのトラブルも、それらに初めて合う人にはそれは未経験の事だから、だまされていても全然分からないものだ。

声をかけてくる知らない人に付いて行かない、暗い場所・危険な場所にはいかない等、本当に基本的なことを予備知識として知っておけば大分と危険度は下がると思う。

それでも強引な首絞め強盗や、乗っているバスが事故るとか交通系のトラブルなど、自分では防げない場合も多々ある。

あとは外務省の海外安全ホームページにある、国・地域別「安全の手引き」なんかも一通り目を通しておくのがいいだろう。

心配し過ぎてちょっとした冒険ができないのも、せっかくの旅行を満足に過ごせない一因となってしまうので、その辺は自分のレベルや経験との兼ね合いでうまく判断してほしい。

自分の身は自分で守って、快適で楽しい海外旅行を過ごそう!